主の祈り④
11/01/09 00:00
★「わたしたちに負債のある者をゆるしましたように、わたしたちの負債をもおゆるしください。」「日ごとの食物」に続いて、「わたしたちの負債」の問題です。ここで主イエスが語られている負債とは罪を意味します。ですから、この祈りは「わたしたちに罪のある者をゆるしましたように、わたしたちの罪をもおゆるしください。」となります。★客観的な事をまず述べるなら、この祈りの言葉には、明確な順序があります。キリスト者であれば、罪の問題は自覚されています。ですから、キリスト者の側が先に相手の罪をゆるすことが来る、ということです。よく言われることですが、「相手の罪をゆるす」という、この言葉に基づき、キリスト者の中に鼻持ちならない高慢さや居丈高な態度を感じる人達がいます。相手に対してそのような誤解を与えてしまう何かが私たちの中に存在するという現実を抱えつつも、主イエスは。私たちキリスト者に対して、「あなたが先だよ」と御声をおかけになります。★この言葉が伝えている明確なメッセージがもう一つあります。それは、相手の罪を赦さずに生き続けるキリスト者は、自分の罪が赦されているという確信と安心感を持ちにくいということです。とても不思議なことですけれども、知らず知らずのうちに不安感が首をもたげてくるのです。★この不安感は、「お互い、無条件でイエス様に罪をゆるしていただいて、本当によかったね。」という世界に生きる事ができるにも関わらず、その世界から遠ざかっていることが生み出すサインです。