牧師のページ

「歴史形成命令」と「原始福音」

★キリスト者が創世記の啓示を通して聴き取ることは多々ありますが、今朝は「人生の二つの焦点」についてお伝えしたいと思います。★人生の第一の焦点は、この御言葉です。(創1:28)神は彼らを祝福して言われた、「生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。また海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ」。この御言葉は、「文化形成命令」とか「歴史形成命令」と呼ばれるもので、主なる神様が人間に対して被造世界を管理する使命を与えられたと解釈されています。このことを平易に言えば、「私の人生の意味は何か?」という問いに対する答です。★人生の第二の焦点は、この御言葉です。(創3:15)わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。この御言葉は、「原始福音」と呼ばれるもので、人間の代表であったアダムが創造主の言葉(アダム契約)に違反し、「全人類は、救い主を必要とする存在になった」ということです。このことを平易に言えば、「人生はなぜこんなにも人生を狂わせる要素で満ちているのか?」という問いに対する答です。★啓示の順序から言えば「歴史形成命令」の方が「原始福音」よりも大きな枠組みです。この意味で「歴史形成命令」そのものは「救い」とは直接関係していません。しかし、啓示の内容から言えば「原始福音」を無視して「歴史形成命令」を果たす場合、人間は創造主の御旨に沿った歴史を形成することができません。それだけではありません。やがて到来する終末の時、せっかく造り上げた歴史の舞台から降ろされてしまうことになるのです。

問題解決のための道筋

★今朝は、個人的に問題が起きた時にはどう対処したら良いのか、「問題解決のための筋道」ということを、一般的な方法論としてお伝えします。(1)先ず最初に心得るべきことは、問題が起きたという事実は変えられないということです。ですから、(2)即座に取り組むべきは、その問題の解決策を考えることです。その際に重要なことは、(3)どうしたら解決できるかという方向で考えることです。この時に必要なのは「ブレーンストーミング」ということで、考え得る限りの対処法を考え出すことです。最終的に解決策が見つからないかもしれませんが、考えることです。次に(4)何故その問題が起きてしまったのかという原因を見つけ出すことです。この段階は(5)グループで仕事をしている場合は、分業が可能です。しかし、個人の場合、なかなか一人で二つのことを同時に考えることができません。ですから、相談者が必要となります。この場合、相談者は問題解決者ではありません。問題の解決策を考えることができるよう、必要な「冷静さ」を提供してもらうのです。(6)この(5)を正しく踏めば、この段階で、ほとんどの場合、問題の本質が見えてきます。そして、キリスト者の場合、ここからが、信仰による従順という道筋に入ります。(7)問題の本質が、聖書で言う罪に該当しない場合、解決策が見出せれば、遠からずその問題は解決します。それに対して、問題の本質が、聖書で言う罪に該当する場合、その本質を温存する道は、恐らく、解決を遠のかせます。ですから、信仰による従順が必要になります。主に前に「悔い改める」ことが必要なのです。このことは、牧師でも信徒でも同様で区別はありません。

祝祷の持つ意味

★主の年の2015年、主なる神様の御名を心から崇め、褒め称えます。今朝は、主日礼拝式のプログラム内にあります「祝祷」についてです。祝祷の原点とも言われるのが次の聖書箇所です。★民数記第6章22~27節です。
(22)主はまたモーセに言われた、
(23)「アロンとその子たちに言いなさい、『あなたがたはイスラエルの人々を祝福
  してこのように言わなければならない。
(24)「願わくは主があなたを祝福し、あなたを守られるように。
(25)願わくは主がみ顔をもってあなたを照し、あなたを恵まれるように。
(26)願わくは主がみ顔をあなたに向け、あなたに平安を賜わるように」』。
(27)こうして彼らがイスラエルの人々のために、わたしの名を唱えるならば、わた
  しは彼らを祝福するであろう」。
★この箇所から解釈できることは、「祝祷」とは「祈祷」ではなく「宣言」であるということです。(「祈祷」と解釈する立場もありますが、私は27節の言葉から宣言と解釈します。)つまり、祭司アロンがイスラエルの民に向かって祝福の言葉を宣言すれば、主なる神様は、その宣言どおりに、イスラエルの民を祝福してくださるということです。★キリスト教会の主日礼拝における「祝祷」は、これと全く同様の理解で実施されるものです。つまり、キリスト者は、一週の歩み出しの日に、主なる神様から、祝福をいただくのです。そして、キリスト者は、その祝福と共に、一週間を歩むのです。感謝!
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