牧師のページ

絶望を越えさせるもの

★バビロン捕囚という国家規模の悲惨な体験の中で、「イスラエルの全家」は語ります。「われわれの骨は枯れ、われわれの望みは尽き、われわれは絶え果てる。」★この絶望の言葉に対して、主は、預言者エゼキエルに一つの幻を託します。それがこれです。(1)主の手がわたしに臨み、主はわたしを主の霊に満たして出て行かせ、谷の中にわたしを置かれた。そこには骨が満ちていた。(2)彼はわたしに谷の周囲を行きめぐらせた。見よ、谷の面には、はなはだ多くの骨があり、皆いたく枯れていた。(3)彼はわたしに言われた、「人の子よ、これらの骨は、生き返ることができるのか」。わたしは答えた、「主なる神よ、あなたはご存じです」。(4)彼はまたわたしに言われた、「これらの骨に預言して、言え。枯れた骨よ、主の言葉を聞け。(5)主なる神はこれらの骨にこう言われる、見よ、わたしはあなたがたのうちに息を入れて、あなたがたを生かす。(6)わたしはあなたがたの上に筋を与え、肉を生じさせ、皮でおおい、あなたがたのうちに息を与えて生かす。そこであなたがたはわたしが主であることを悟る」。(7)わたしは命じられたように預言したが、わたしが預言した時、声があった。見よ、動く音があり、骨と骨が集まって相つらなった。(8)わたしが見ていると、その上に筋ができ、肉が生じ、皮がこれをおおったが、息はその中になかった。(9)時に彼はわたしに言われた、「人の子よ、息に預言せよ、息に預言して言え。主なる神はこう言われる、息よ、四方から吹いて来て、この殺された者たちの上に吹き、彼らを生かせ」。(10)そこでわたしが命じられたように預言すると、息はこれにはいった。すると彼らは生き、その足で立ち、はなはだ大いなる群衆となった。★イスラエルの神は創造主です。その創造主が、この世に、主イェスを遣わされたのです。

自らの召命の原点に立った宣教

★今回のドイツとイギリスを訪れた旅の中で、私の心に強く印象として残ったことの一つは、ロンドンの中心街(シティー)で、日本語のキリスト教礼拝を実施しておられた、小林 洋先生の主日礼拝に出席したことです。この小林先生は、英国に留学され、ロンドンで学生時代を過ごされ、その時、日本語のキリスト教礼拝に出席され、信仰を持たれたのです。日本に帰国された先生は、その後、神戸改革派神学校に行かれ牧師となり、日本で13年間牧会されました。そして、2003年4月からロンドン邦人伝道を開始されたのです。ロンドンでの邦人伝道の働きは、今年で12年になられるわけです。★私たちが出席した9月27日、私たちを含め礼拝者は6名。もし私たちがいなければ、その日の礼拝出席者は4名。お借りしているロンドン・シティー・長老教会の礼拝堂は大変広く、ガランとした印象でしたが、講壇から語られた先生の講解説教の言葉が、力強く響きました。先生のお働きは、もちろんこれだけではなく、外に4つの家庭集会を持っておられます。ですので、関わりのある方々を合わせれば40名ほどになるとのことでした。★先生のお働きの姿、姿勢を通して伝わって来たものは、二つあります。一つは、福音を伝える働きの内容は、人それぞれですが、「原点は強い」ということです。先生の召命の原点は、「ロンドンでの邦人伝道」でしたから、現在そこに帰結しておられます。これは私たちにも起きることでしょう。そこには自由があります。ですから二つ目です。自分の召命の原点に立った働きに対して、人は忠実であり得るし、粘り強く継続できるということです。★主イェスの福音を伝えるという一点で結びつきつつ、その内容・方法においては多様であること。一つの教会の中でも可能なのではないかと考えます。
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