牧師のページ

人間は考える葦である

★今朝は、教育の話です。昨日驚きのニュースを聞きました。「8人にペンをあげます。1人に6本ずつあげるには、ぜんぶで何本いるでしょうか。ご覧のように(写真がありません)、『8×6』だとバッテンで、『6×8』だと正解らしい。何じゃこりゃ。僕がテストを受けたとしても『8×6』と書く。だって問題文はその順番に書いてあるから。さらに答の48本もバツ。丁寧に赤ペンで48本と直してくれている。さらに意味不明。」★このような算数教育が現場で行われていることが事実のようです。教師(学習指導要領)の理屈では、本数を問われているのだから最初に6本が来ると答えなければ正解にはならないという。何という愚考であろうかと思う。私は「8人に6本を」と考えることと「6本を8人に」と考えることの両方を教えておかなければならないと考える。★ノーベル賞を獲得したiPS細胞には、細胞の初期化を促す遺伝子を特定するという重要な課題があった。『6×8』式という正解思考に従えば、順列と組み合わせに従い、途方もない数の実験を要求していた。そこに、『8×6』式の、不正解思考をする一人の研究者がいたのである。詳細は省略するが、彼のおかげで、あっという間に四つの遺伝子が特定されたのである。★「6本を8人に」と考えなければ×という教育を実践する先生にお伝えしたい。理科のテストにこう出題されていました。「雪が解けたら何になる?」もちろん、正解は「水」です。でも、その答案に「春」と書いた生徒に、○をつけた理科の先生がいたと聞きます。将来の日本を背負う子供たちの教育に危機があるのは、体罰の問題だけではありません。硬直した思考脳を育成して、何を目指すのでしょうか?

悪をなす者とその悪に囚われてしまった時に聞く福音

★詩編第37篇に耳を傾けさせられました。1節~3節と7節,8節だけを抜き出します。皆様にあっては、是非全編を読んでいただきたく思います。
[01]悪をなす者のゆえに、心を悩ますな。
不義を行う者のゆえに、ねたみを起すな。
[02]彼らはやがて草のように衰え、
青菜のようにしおれるからである。
[03]主に信頼して善を行え。
そうすればあなたはこの国に住んで、安きを得る。
[07]主の前にもだし、耐え忍びて主を待ち望め。
おのが道を歩んで栄える者のゆえに、
悪いはかりごとを遂げる人のゆえに、心を悩ますな。
[08]怒りをやめ、憤りを捨てよ。
心を悩ますな、これはただ悪を行うに至るのみだ。
★この勧告は、一般的に表現すれば、「人間の心が、何らかの理由で、一つのことに囚われてしまうと、そのことだけに全神経が集中してしまい、自分の意志では心をコントロールできなくなる状態」を取り扱っています。出口のない無力感を感じますでしょうか?実際は、そうではありません。ここに「何らかの理由」と述べられている事がヒントです。★「何らかの理由」が主なる神様の御言葉に触れる時、或は、主イエスというお方に出会う時、変化が起きます。しかし、たとえ変化が起きなくても、安心してください。主イエスにあって、主なる神様の御手の中にあるという事実は変わることがありません。

「神のかたち」に創造された人間の責任

★聖書の第一声は、「はじめに神は天と地とを創造された。(創世記1:1)」であります。ヘブル人への手紙の著者は、こう受けています。「信仰によって、わたしたちは、この世界が神の言葉で造られたのであり、したがって、見えるものは現れているものから出てきたのでないことを、悟るのである。(ヘブル11:3)」21世紀のキリスト者は、「この世界」を「この宇宙」と読み替えて理解しますけれども、ヘブル書の著者と同じ信仰理解を持っています。自分の存在をも含めて、わたしたちの見るもの全てが、創造主なる神様により、はかり知れないご計画とご意志に基づいて創造されたものであることを信じます。★ここから再び創世記にもどります。「神が造ったすべての物を見られたところ、それは、はなはだ良かった。(創世記1:31)」。人間を「物」と呼ぶことに違和感を感じたのでしょうか、口語訳で「物」と翻訳しました個所を、新改訳も新共同訳も「もの」と翻訳しました。翻訳の言葉の妥当性はともかく、31節の主旨は、人間をも含めて、創造主なる神様以外のものは全て「被造物」であり、その全ての「被造物」は「はなはだ良かった」のです。★ですから、キリスト者は、創世記を読むたびに、創造主なる神様の祝福を受けて創造され、「はなはだ良かった」と宣言された被造世界全体を「正しく管理する」責任を再確認します。同時に、その責任を全うするための根本原理が、「神を愛すること」と「隣人を愛すること」であると再確認します。今年も又、自分の生かされている現場で、真理の御霊の助けを受け取り、この管理責任を果したいと決断いたします。
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