牧師のページ

終末の到来を意識する信仰

★2015年の年末にあたり、コラムで確認しますのは、教会暦の視点ではなく、終末的な視点です。★(1)‥イエスは失望せずに常に祈るべきことを、人々に譬で教えられた。(2)「ある町に、神を恐れず、人を人とも思わぬ裁判官がいた。(3)ところが、その同じ町にひとりのやもめがいて、彼のもとにたびたびきて、『どうぞ、わたしを訴える者をさばいて、わたしを守ってください』と願いつづけた。(4)彼はしばらくの間きき入れないでいたが、そののち、心のうちで考えた、『わたしは神をも恐れず、人を人とも思わないが、(5)このやもめがわたしに面倒をかけるから、彼女のためになる裁判をしてやろう。そしたら、絶えずやってきてわたしを悩ますことがなくなるだろう』」。(6)そこで主は言われた、「この不義な裁判官の言っていることを聞いたか。(7)まして神は、日夜叫び求める選民のために、正しいさばきをしてくださらずに長い間そのままにしておかれることがあろうか。(8)あなたがたに言っておくが、神はすみやかにさばいてくださるであろう。しかし、人の子が来るとき、地上に信仰が見られるであろうか」。★キリスト者が御言葉を通して教えらるのは、焦燥感や悲壮感に押し出されてではなく、安心感に保持されて「世の終り」を心に止めることです。★「創造主の視点から判断して不義であること」が大手を振って歩いているのは、何も「イスラム国」問題だけではありません。歴史の主導権を握っていて下さる「創造主」が、世界を覆う不義に対して「正しいさばきを行って下さる」約束は、時が来れば必ず成就するのです。必要なのは「祈りつつ、出来ることを実行しつつ、忍耐して待つ信仰」です。

クリスマスの時にできるささやかな証し

★クリスマスおめでとうございます!★先日クリスマス関連の絵本を探しに多摩市内の謀書店に行きました。特設売り場が設置されていましたが、ディク・ブルーナーの著作である一冊を除いて、ほとんどがサンタクロースを扱った絵本でした。恐らく、私たちの国では、クリスマスといえばサンタクロースを思い浮かべるという思考が主流なのでしょう。★私達キリスト者は、一方では、この事実を肯定的に受け止めることが出来ます。使徒行伝が伝えている主イェスの言葉「受けるよりは与える方が、さいわいである」が一般化していると言えるからです。加えて、私達キリスト者は、使徒ヨハネの記した次の言葉を思い浮かべることが出来ます。「神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。」ここに「賜わった」とありますが、主なる神様が私達罪人を救うために「御子イエス」を「与えてくださった」という事実を伝えています。ですから「サンタクロース」の存在が暗に「主イェス」を指し示しているとも言えます。★しかし、他方では、私達がキリスト者であるがゆえに「その様に考える」ことが出来るのであって、「主イェス・キリストの福音」を知らない方々にとっては、クリスマスと言えば、「美しいイルミネーション」と「プレゼントの交換」という現実だけが目に入り、耳に届くだけのように思われます。★この現実を目の当たりにして、私達キリスト者ができる事は何なのでしょう?もう既に実行していらっしゃるかも知れませんが、ささやかな働きがあります。プレゼントを贈る時、そのプレゼントに「クリスマスは救い主の誕生を祝う時です‥‥」という旨を伝える、(手書きの)カードを添えることです。今年も救いのメッセージが「届くべき人」に届きますように!!

シリヤ難民の問題について

★11月の第1週のコラムでは、具体的な愛の指針として「申命記」を読むことを提案しました。11月は「シリヤ難民の問題」がニュースになりましたから、「寄留の他国人」を「難民」と読み替えつつ聞き取ってみましょう。
[17]寄留の他国人または孤児のさばきを曲げてはならない。寡婦の着物を質に取ってはならない。
[18]あなたはかつてエジプトで奴隷であったが、あなたの神、主がそこからあなたを救い出されたことを記憶しなければならない。それでわたしはあなたにこの事をせよと命じるのである。
[19]あなたが畑で穀物を刈る時、もしその一束を畑におき忘れたならば、それを取りに引き返してはならない。それは寄留の他国人と孤児と寡婦に取らせなければならない。そうすればあなたの神、主はすべてあなたがする事において、あなたを祝福されるであろう。
[20]あなたがオリブの実をうち落すときは、ふたたびその枝を捜してはならない。それを寄留の他国人と孤児と寡婦に取らせなければならない。
[21]またぶどう畑のぶどうを摘み取るときは、その残ったものを、ふたたび捜してはならない。それを寄留の他国人と孤児と寡婦に取らせなければならない。
[22]あなたはかつてエジプトの国で奴隷であったことを記憶しなければならない。それでわたしはあなたにこの事をせよと命じるのである。
★神の民イスラエルにとっては「寄留の他国人」が存在することは前提なのです。そして、「社会的弱者」という表現が当てはまる人達に対して、「生きることができるように支える」ことは国家の必然的行為なのです。
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