牧師のページ

直感的に感じている「不自由さ」が「平気」にならないために。

★今日は「私の考える民主主義の崩壊(大袈裟な表現)」について書いておきたいと思います★新型コロナウイルス感染症に対する対応を通して、独裁的な指導者が統治する国家と民主主義で成り立っている国家の存在が見えていました。これに加えて、香港やミャンマーの出来事が報道され、独裁的な指導者が統治する国家の持つ「不自由さ」が強く意識されました。★私は「民主主義の基本は多数決である」という決断方法の土台には「国民の主権は自立した国民を前提としている」ということと「その前提が国民一人一人に共有されている」という大前提があると考えます。★ややこしい表現で語ってしまい申し訳けありませんが、お伝えしたいのは民主主義的な決断には「国民一人一人」、「土台」、「前提」、「大前提」という要素が入り込んでいることです。★生意気な表現であることは承知しつつ語りますが、現在の日本の政治的な状態は、今述べた「国民一人一人」、「土台」、「前提」、「大前提」が自覚的ではない為、結果的に、一つの政党による「独裁的な権力行使」がまかり通っている状況ではないかと考えます。つまり、原理的な意味で、民主主義は成り立っていないのです。★東京都に住む私たちは、これから、都議選を迎え、秋には衆議院選挙を迎えます。民主主義の根幹である「自立した国民としての政治参加」を行使する国民が育つことがなければ、形式上は民主主義の国家であっても、結果的には、一つの政党による「独裁的な権力行使」が継続する国家であり続けることになると私は考えます。★私は、キリスト教信仰は時間をかけつつ「個の自立」を育む働きをすると信じています。

「被造世界の管理責任」の中には「自己管理」が含まれている

★ローマ人への手紙第12章が近づいてきていることを意識し、「被造世界の管理責任(社会的責任の言い換え)」について、先行的に述べておこうと思います。★私たち人間の「被造世界の管理責任」について語る場合、私は、律法の要約がガイドラインになると考えています。
[36]「先生、律法の中で、どのいましめがいちばん大切なのですか」。
[37]イエスは言われた、「『心をつくし、精神をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ』。
[38]これがいちばん大切な、第一のいましめである。
[39]第二もこれと同様である、『自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ』。
[40]これらの二つのいましめに、律法全体と預言者とが、かかっている」。
★今日注目するのは「自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ」です。この戒めは「自分を愛する」ことが前提になっています。このことから、「被造世界の管理責任」の中には「自分を正しく管理する」ことが入り込んでいると解釈します。★ここからは「境界線(バウンダリー)」という書物からの知見を参考にします。「境界線がしっかりしていれば、神から委ねられた自分の人生を責任を持って管理し、誰かに不健全に依存したり拘束されたりすることなく、愛を動機とした自由で主体的な生き方ができるのです。」この文章の中にある「自分の人生を責任を持って管理し」が「自分を正しく管理する」ことです。今後、「境界線(バウンダリー)」の考え方から学ぶ事にします。
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