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安息を土台とした律法の働き

★今朝は、聖書の啓示する律法の働きを再確認したいと思います。
[17]わたしが律法や預言者を廃するためにきた、と思ってはならない。廃するためではなく、成就するためにきたのである。
[18]
よく言っておく。天地が滅び行くまでは、律法の一点、一画もすたることはなく、ことごとく全うされるのである。
★まずは17節です。主イェスの語られた言葉を誤り無く聴き取るために、翻訳の順序ではなく、主語-述語の関係をわかりやすくします。そうしますと、主イェスは次のように語っておられます。「わたしは、律法や預言者を成就するために来たのである。」この言葉は、主イェスがメシヤ(救い主)であることを語っている重要な聖書個所であります。★それに続いて18節です。原文の直訳を考えますと、口語訳は一つの可能性です。新共同訳が別の可能性を示しています。「はっきり言っておく。すべてのことが実現し、天地が消えうせるまで、律法の文字から一点一画も消え去ることはない。」★新共同訳の立場から言えば、主イェスが律法や預言者を成就してしまった後でも、「律法が無意味になったり、不要になったりすることはない」ということです。「すべてのことが実現し、天地が消えうせるまで」律法の有効性は消滅することはないのです。★主イェスによる律法の完全な成就は、キリスト者に安息を約束します。キリスト者は、その土台(安息)の上で、聖化の歩みを目指すのです。

契約を通して与えられる破格の恵み

★婦人祈祷会からのおすそ分けです。詩篇第3篇1節4節です。最初に説明が付いています。「ダビデがその子アブサロムを避けてのがれたときの歌」。この説明に記されたダビデの逃亡は、自らが蒔いた罪の種の結果です。バテシェバとの姦淫だけでなく、バテシェバの夫を激戦地で戦死させるという悪行付きです。そのようなダビデの祈りの言葉です。
[01]主よ、わたしに敵する者のいかに多いことでしょう。わたしに逆らって立つ者が多く、
[02]
「彼には神の助けがない」と、わたしについて言う者が多いのです。
[03]しかし主よ、あなたはわたしを囲む盾、
わが栄え、わたしの頭を、もたげてくださるかたです。
[04]わたしが声をあげて主を呼ばわると、主は聖なる山からわたしに答えられる。
★「彼には神の助けがない」とは「主なる神様はダビデと共にはおられない」という意味に同じです。それに対してダビデは「あなたはわたしを囲む盾、わが栄え、わたしの頭を、もたげてくださるかたです」と語るのです。何故でしょう?★一言で言えば、主なる神様から「罪の赦し」を受け取ったからです。蒔いた罪の種はダビデ家で実ります。しかし「恵み」は取り去られなかったのです。ダビデ契約に付随した「恵み」は、主イェスによって成就された「罪の贖い」を、私たちが信じ受け取る時に、私たちに与えられるものです。主イェスと結んだ契約がもたらす「恵み」です。破格の恵みと呼ぶしかありません。

“十戒”を与えられているということ

★改めて十戒の一つ一つを思い巡らしましょう。
①あなたはわたしのほかに何ものをも神としてはならない。
②あなたは自分のために刻んだ像を造ってはならない。
③あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
④安息日を守ってこれを聖とし、あなたの神、主があなたに命じられたようにせよ。六日のあいだ働いて、あなたのすべてのわざをしなければならない。七日目はあなたの神、主の安息であるから、なんのわざをもしてはならない。あなたも、あなたのむすこ、娘、しもべ、はしため、牛、ろば、もろもろの家畜も、あなたの門のうちにおる他国の人も同じである。こうしてあなたのしもべ、はしためを、あなたと同じように休ませなければならない。
⑤あなたの神、主が命じられたように、あなたの父と母とを敬え。
⑥あなたは殺してはならない。
⑦あなたは姦淫してはならない。
⑧あなたは盗んではならない。
⑨あなたは隣人について偽証してはならない。
⑩あなたは隣人の妻をむさぼってはならない。また隣人の家、畑、しもべ、はしため、牛、ろば、またすべて隣人のものをほしがってはならない。

★十戒を「ユダヤ教徒の理想的な基準」と判断して一蹴する前に、人類が平和で幸福であるために必要な、人類が守るべき「最低限の基準」だと考えたとしたら、私たちの今の現実は、私たちの目にどう映るのでしょう?

聖霊が下ったペテロの説教

★異邦人コルネリオ達に語られたペテロの説教です。(38)神はナザレのイエスに聖霊と力とを注がれました。このイエスは、神が共におられるので、よい働きをしながら、また悪魔に押えつけられている人々をことごとくいやしながら、巡回されました。(39)わたしたちは、イエスがこうしてユダヤ人の地やエルサレムでなさったすべてのことの証人であります。人々はこのイエスを木にかけて殺したのです。(40)しかし神はイエスを三日目によみがえらせ、(41)全部の人々にではなかったが、わたしたち証人としてあらかじめ選ばれた者たちに現れるようにして下さいましたわたしたちは、イエスが死人の中から復活された後、共に飲食しました。(42)それから、イエスご自身が生者と死者との審判者として神に定められたかたであることを、人々に宣べ伝え、またあかしするようにと、神はわたしたちにお命じになったのです。(43)預言者たちもみな、イエスを信じる者はことごとく、その名によって罪のゆるしが受けられると、あかしをしています」。(44)ペテロがこれらの言葉をまだ語り終えないうちに、それを聞いていたみんなの人たちに、聖霊がくだった★この聖書の記述から大胆に言えば、以下の四つの事柄が語られている時「聖霊は下っている」と解釈できます。①主なる神様は主イェスに聖霊と力を注がれたこと。②主なる神様は殺された主イェスを三日目によみがえらされたこと。③主なる神様は主イェスを生者と死者との審判者と定められたこと。④イエスを信じる者はことごとく、その名によって罪のゆるしが受けられること。

弱い時にこそ強い

★詩篇37篇の作者は言います。
[01]悪をなす者のゆえに、心を悩ますな。不義を行う者のゆえに、ねたみを起すな。
[02]
彼らはやがて草のように衰え、青菜のようにしおれるからである。
[03]
主に信頼して善を行え。そうすればあなたはこの国に住んで、安きを得る。
[04]
主によって喜びをなせ。主はあなたの心の願いをかなえられる。
[05]
あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ、主はそれをなしとげ、
[06]
あなたの義を光のように明らかにし、あなたの正しいことを真昼のように明らかにされる。
[07]
主の前にもだし、耐え忍びて主を待ち望め。おのが道を歩んで栄える者のゆえに、悪いはかりごとを遂げる人のゆえに、心を悩ますな。
[08]
怒りをやめ、憤りを捨てよ。心を悩ますな、これはただ悪を行うに至るのみだ。
[09]
悪を行う者は断ち滅ぼされ、主を待ち望む者は国を継ぐからである。
★悪しき者たちに対して感じる「無力感」が支配する時、この詩は、誰が現実の歴史を支配しておられるのかを指し示します。★「わたしはキリストのためならば、弱さと、侮辱と、危機と、迫害と、行き詰まりとに甘んじよう。なぜなら、わたしが弱い時にこそ、わたしは強いからである。」いつの時代でも、キリスト者は、これらの御言葉に押し出されて、自分自身が無力であることを知りつつ、さまざまな悪と戦ってきたのだと知ります。
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