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人生はコツコツがいい

★箴言第13章11節にこうあります。(11)急いで得た富は減る、少しずつたくわえる者はそれを増すことができる。当然のことかもしれませんが、この箴言に対する反証を述べる人達がいます。その反証とは「急いで得た富を大切にする人もいますよ」とか、「少しずつ蓄えていると、途中で嫌になってしまって、やめちゃう人がいますよ」というものです。もちろん私は、その種の反証を否定するつもりはありません。★とはいえ、この箴言の主旨は何なのだろうと思いを巡らしていますと、私の心に浮かび上がってくるのは次のことです。「急いで得た」とは「“苦労せずして”得た」という意味であり「少しずつたくわえる」とは「“コツコツと努力を重ねて”たくわえる」という意味なのではないか。★この推察に基づいて考えますと、私の経験の中では、確かに思い当たることがあります。これまでの歩みの中で、私は、何かを得るために苦労し努力してきたように思います。この体験は当然のことでありまして、その当然を体験した結果、得たものの重さ(価値)が認識できたのだと思います。★逆に言えば、コツコツと努力を重ねることなく、苦労せずに得てしまったものに対しては、その得たものの重さ(価値)が認識できていなかったのではないかと思います。ここで、一気に思索が広がってしまいますが、“自分にとって”得る価値のあるものは、やはり得るための努力や苦労を“自分に”要求してくるように思います。ぬれ手で粟のように人生が展開しないことの方が、やはり自然なのだと思います。
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