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まことの信仰

★今朝は、ハイデルベルク信仰問答の中から聴き取ります。
問21:まことの信仰とは何ですか。
答:それは、神がみことばによって、われわれに、あらわして下さったことを、みな真(まこと)とする堅固な認識だけではなく、聖霊が、福音によって、わたしのうちに起こしてくれる、心からなる信頼のことであります。これによって、他の人々に対してだけでなく、わたしのためにも、罪のゆるし、永遠の義、祝福が、ただ、恩恵により、キリストの御業の故にのみ、神から、与えられるようになるのです。
★この問21は、キリスト教信仰の定義を定める問いと考えることが出来ます。そのように考えますと、答からすぐに気づきますように、まことの信仰とは一方では「みな真(まこと)とする堅固な認識」と定義され、どちらかと言えば、信仰者の側の働きに力点があります。しかし同時に、「聖霊が、わたしのうちに起こしてくれる、心からなる信頼」とも定義され、こちらは、聖霊なる神様の側の主権的(恩恵的)働きに力点があります。★このように、信仰の定義の場合、その定義内容それ自体の中に、双方に衝突し合う内容を含みます。しかし、このような衝突を表現しつつも、記述されていない前提は、「恩恵により」という言葉で表されています。これは、創造主と被造物である人間という秩序を指し示します。言葉を変えれば、信仰者の側が、三位一体なる創造主の主権性を尊重し信頼するということです。「罪」の本質は、この秩序を破壊することです。
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