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キリスト者にとっての律法

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★キリスト者に対する律法の働きは、第一に、罪人であった自分をキリスト・イエスのもとに導いてくれた、と言えます。それでは、キリスト者に対する律法の第二の働きは何でしょうか?実は、この第二の働きが、「神のかたち」に創造された、全ての人間にとっての第一の働きなのです。その働きとは、今風に言えば、自分自身も含めた被造世界をどのように管理したら良いのかという管理責任のガイドラインなのです。★この視点から、次のルターの言葉を聞いてください。☆盗んではならない。(出エジプト20:15)─この戒めは、神が私たちに禁じておられること、すなわち、私たちの誰もー人残らず、神の前にもこの世の前にも盗人であってはならないことを示している。なぜなら、もし、神が禁じられず、首切り役人も脅かさないとしたら、泥棒が出て来て、大いに仕事に励んでしまうからである。しかし、あなたは、盗むということが単に隣人のものを奪い取ることを指すと思ってはならない。あなたの隣人が貧苦や飢えや渇きに苦しみ、泊るところも靴も着物もないのを見ながら彼を助けないなら、あなたは他人の財布や貯金箱から金を盗んだのとまったく同じように盗みをしたのである。なぜなら、あなたは隣人が苦しんでいるとき、彼を助ける責任があるからである。☆こう言うのも、あなたの財貨はあなたのものではないからである。あなたは、それを必要とする人々に分け与えるために、管理人としてその場に置かれている。それゆえに、財貨をもっていながら、それを必要とする人々に与えないで隣人の困窮を顧みず、そのそばを通り過ぎて行く者も、泥棒の列に、泥棒の名の記されている大きな登録簿の中に載っているであろう。★プロテスタント信仰の原点にこのような律法の適用があったのです。
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