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「信仰」と「意志の力」について

★宗教改革者のルターが「信仰」と「意志の力(=自由意志)」について次のように語っています。大変興味深いので紹介させていただきます。☆「信仰」は「自由意志」とはまったく別ものである。むしろ、疫病や戦争や飢饉が起ったときに、あなたの「自由意志」によって、ことを試み、引き出すようにしなさい。☆ペストの時代には、あなたは恐怖にかられて何も手につかない。飢饉になると、あなたはどこで食物を手に入れようと考えるであろう。それはあなたの「自由意志」を働かせる好機会である。☆しかし、これに対して、「信仰」は女主人であり、皇帝夫人である。「信仰」は、たとえ小さく弱くとも、死をまったく恐れずに立つ。☆聖書の中で、また弟子たちにおいて見るように、「信仰」は本当に大きな強力な事がらと向かい合っている。荒波、暴風、海、またあらゆる種類の不幸が、すべてのものを一緒に死ヘと追い立てていく。このような困窮と恐ろしい危険のただ中で、いったい誰が恐れず、青ざめないでいられようか。☆しかし、「信仰」はどんなに弱くとも城壁のように持ちこたえ、罪や死やあらゆる危険に対して、まるで小さなダビデが巨人ゴリアテに対したようにしっかりやるのである。とりわけ「強固で完全な信仰」は、そこで騎士のように立派に戦う。☆しかし、「弱い信仰」も大胆にではないが、やはり戦うのである。★このルターの言葉から明確にわかるのは、ルターの体験としては「意志の力(=自由意志)」がしり込みしてしまうような事態に対しても「信仰」は向き合う、ということです。この意味では「信仰」は「意志の力(=自由意志)」を越えるということです。
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