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ローマ人への手紙第14章1節の翻訳について

★今ローマ人への手紙第14章を今読んでいますが、4月10日の礼拝説教で語ったことを再度ここで述べさせていただきます。まずは口語訳で14章1節です。

 [01]信仰の弱い者を受けいれなさい。ただ、意見を批評するためであってはならない。

★この翻訳に基づき、通常この1節は、パウロが「信仰の強い者」に向けて「信仰の弱い者を受けいれなさい」と命じている、と解釈されています。しかし、1節以降をよく調べますと「信仰の強い者」という言葉は登場していないのです。にも係わらず、その解釈が固定してしまい、14章は専ら「信仰の強い者」に向けたパウロの言葉と解釈され説教されているように思えます。★これに対して私は14章1節を次のように翻訳しました。

 [01]信仰によって弱い者を受けいれなさい。その考えを批評してはなりません。

★私は「信仰によって弱い者を…」と翻訳した上で、まず第一に、コリント人への第一の手紙第8章を下敷きにして、パウロが語る「弱い者」とは「良心の弱い者」のことであるとしました。第二に、続く2,3節から「食べない者」が「良心の弱い者」と解釈されますから「食べる者」が「良心の強い者」ではないかと解釈しました。その上で、この14章においては、基本、パウロは「良心の弱い者」と「良心の強い者」との双方へ向けて語っているのだ、とお伝えしています。★逆に言えば、14章は専ら「信仰の強い者」に向けたパウロの言葉ではないですし、同時に「信仰の強い者」と「信仰の強い者」という視点からのパウロの教えではないと解釈するのです。

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