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黙示録に聴くリスク・マネージメント

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★自分自身にとって「イエス」が「キリスト(=救い主)」であるが故に、「イエス」を「主(=キュリオス:当時、ローマ皇帝に対してのみ用いるべき称号)」と告白せざるを得ない弟子ヨハネは、結果的にパトモス島への島流しの刑に処せられました。この事実からも推察できますように、当時のローマ帝国(国家)はキリスト教会を「危険な宗教集団」と判断したわけです。★ですから、ローマ帝国側として「キリスト教会」の指導者を最優先で島流しにすることが最善のリスク・マネージメント(起こるであろう危険を最小限に留めるための対策)と考えたことは容易に察しがつきます。★この種のリスク・マネージメントが実行されるローマ帝国の中に置かれた七つのキリスト教会に対して、主イェスが伝えた言葉が黙示録(2章3章)の中に記録されています。しかし、視点を変えて考えてみますと、ローマ帝国内にある七つのキリスト教会にとっては、主イェスの言葉こそが、リスク・マネージメントであるように思えます。★この視点から各個教会へ向けられた言葉を読みますと、一番最初に登場してくるのが、エペソ教会への言葉です。肯定的な評価が先に語られ、その後に次の言葉が来ます。「あなたに対して責むべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった。そこで、あなたはどこから落ちたかを思い起し、悔い改めて初めのわざを行いなさい。もし、そうしないで悔い改めなければ…。」★大きく言いますと「信仰の自己吟味」です。「迫害の嵐が吹きすさぶ前に、自分の信仰の土台が何であるか、しっかりと自己検討せよ」と聞こえます。見えない所で動いている力が表面化しつつあります。キリスト者にとって、本質的な危険に直面する可能性があるのです。
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