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人生後半の課題と取り組む

★今日は箴言の第12章16節です。(16)愚かな人は、すぐに怒りをあらわす、しかし賢い人は、はずかしめをも気にとめない。★この言葉が私の心を捕らえたのは、多分に私の側の事情による面が大きいと思います。心の世界で一般的に語られる事象ですが「家庭生活の中で、思春期の心と思秋期の心が衝突する」と言われます。現実にこの言葉の通りになるかどうかは別として、ユングという心理学者は、年齢が40歳(思秋期の入口)を越えると、人生後半の課題を抱えるようになると語りました。ユング自身、晩年は、この人生後半の課題を抱えた人達のみしかカウンセリングを引き受けなかったと言われます。★人生後半の課題とは、その人の人生前半の形成過程の中で、言わば「闇に送られた事柄」が顔を出すことを言います。ですから、この事柄が40歳以後に再び顔をのぞかせる時には、取り扱うのに、かなり厄介な相手となります。★何故厄介かと言いますと、この心の働きは、本人の意識の働きとは無関係に、あるいは、おかまいなしに顔を出しますから、意識的なコントロールが効かない面があるのです。ですから、厄介なのです。★とは言え、心理学的な知見で言えば、「怒り」は二次感情ですから、40歳以後「すぐに怒り」が出てきたら、できるだけその状況を記憶することです。その情報の集積から、怒りの感情の背後に隠れている、「あるもの」に気づくことです。この「あるもの」の正体は恐らく、「はずかしめをも気にとめない」という言葉とどこかで通じていると推察します。★愚かであるか賢いかは別として、この課題、意志的なコントロールを越えていますから、じっくりと取り組む必要があります。
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