成長させてくださるのは生ける神のみ
03/03/13 00:00
★使徒パウロによれば「キリスト者は信仰的に成長し、成熟する」存在です。それを伝えているパウロの言葉がこれです。[05]アポロは、いったい、何者か。また、パウロは何者か。あなたがたを信仰に導いた人にすぎない。しかもそれぞれ、主から与えられた分に応じて仕えているのである。[06]わたしは植え、アポロは水をそそいだ。しかし成長させて下さるのは、神である。[07]だから、植える者も水をそそぐ者も、ともに取るに足りない。大事なのは、成長させて下さる神のみである。★パウロの語る言葉を使えば、パウロやアポロは「神の同労者」であります。そうしますと、パウロは次のように語っています。★たとえ自らの傍らに、目に見える神の同労者がいたとしても、成長させて下さるのは目に見えない神であり、目に見える神の同労者は取るに足りないのです。大事なのは、成長させて下さる、目に見えない“神のみ”なのです。★このパウロ言葉から浮かび上がるキリスト者の姿は、キリスト者一人ひとりが、「成長させて下さる神」と結びついている姿です。別のイメージで言えば、「神の同労者」を親亀としてその背に乗る子亀の姿ではなく「成長させて下さる神」を親亀としてその背に乗る子亀の姿です。★詩篇の作者はこう叫びます。「神よ、しかが谷川を慕いあえぐように、わが魂もあなたを慕いあえぐ。わが魂はかわいているように神を慕い、いける神を慕う。」この叫びにも似た祈りの言葉は、自らの傍らにいる「神の同労者」が無力だからではなく、自らが「成長させて下さる神」と結びついているからこそ生まれ出る、成長途上の祈りの言葉なのです。