牧師のページ

「恵みの輝く朝」より

★よく「生きているのではなく生かされているのだ」と言われます。特に、高齢の人は長く生きてさまざまな困難も経験しているだけに、その感慨にとらわれることが多いことでしょう。それは自分の意志を超えた別の意志、つまり、神の意志によって生かされていることを感じとることにほかなりません。★私たちはこの地上に人として生まれ、一度限りの人生を送ります。それは一回限りのことです。なんと厳粛なことかと思います。それは、意味を持って与えられたその人の重い一生です。★しかし、残念なことに、生きてそこにいることが否定されているような境遇に置かれている人達がいる世の中です。いじめや虐待に遭っている子供たち、孤独を強いられているお年よりたちにそれを見ます。高齢者がこの世の不条理と理不尽さを長く生きたがゆえに知るとしたら、それは人生の皮肉と言うへきかも知れません。★ここに「あなたはそこにいていいんだよ」というメッセージを込めた、まどみちおの詩があります(『ポケット詩集』童話社)ぼくが ここにいるとき/ほかの どんなものも/ぼくに かさなって/ここに いることは できない/もしも ゾウが ここに いるならば/そのゾウだけ/マメが いるならば/その一粒の マメだけ しか/ここに いることは できない/ああ このちきゅうの うえでは/ここに だいじに/まもられているのだ/どんなものが どんなところに/いるときにも/その「いること」こそが/なににも まして/すばらしいこと として★人が生きてそこにあることは、意味あってのことです。たとえ厳しい情況にあったとしても、そうなのです。聖書の神様は、わたしたちに、「あなたはそこにいていいのだよ」と今も言っておられます。
(野田 秀先生の文章より抜粋)
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